劣化ウラン弾による被害

    <2002年12月バスラにて 劣化ウラン弾で破壊され放置された戦車の放射能測定を行う>      (写真:森滝春子)  

劣化ウラン弾は、湾岸戦争やイラク戦争などで使用され、放射線毒性と重金属毒性により、現地の住民や兵士にガン、白血病、先天性障害などの健康被害をもたらしている。微粒子化したウランは長期間環境を汚染し、生態系や次世代にも影響を及ぼし続ける「静かなる大量破壊兵器」である。 

 

劣化ウラン弾による主な被害・影響

 

健康被害(住民・兵士):

がん・白血病の増加: イラクのバスラ市などでは、ガンや白血病の患者が急増している。

湾岸・バルカン症候群: 使用地域に滞在した米軍兵士や周辺住民に、慢性疲労、免疫不全、筋肉痛などの体調不良が続出している。

先天性障害: 被曝した両親から生まれた子供に、四肢欠損などの奇形が多く見られる。

重金属毒性: 腎臓機能障害を引き起こす。

 

環境汚染と影響:

長期間の残留: 着弾時に発生する酸化ウランの微粒子が風に舞い、土壌や地下水を長期にわたり汚染する。

環境の壊滅: イラクでは数百の地域が汚染され、廃棄物の処理が問題化している。主な使用地域: 湾岸戦争(1991年)、ユーゴスラビア、アフガニスタン、イラク戦争(2003年)などで主にアメリカ・イギリス軍が使用した。 

 

健康被害の因果関係と評価

公式な見解の相違: WHOや米軍は、住民や帰還兵の健康被害が直接的に劣化ウランによるものだという「科学的な証明はない」と否定的である。

独立調査・被災者の訴え: 一方で、現地の医師や被災者、一部の科学者は、がんの増加や体内のウラン検出と被害との因果関係を指摘し、国際的な禁止を訴えている。 

現在も使用地域では、目に見えない放射性物質による被害が続いている。 

 

 

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バスラ(イラク)における劣化ウラン弾による被害 「世界のヒバクシャ」IPPNW(核戦争防止国際医師会議)ポスター展より
1991年湾岸戦争に劣化ウラン弾が使用されたことで、地域住民はウランの微粒子にさらされることとなった。イラク南部の都市バスラでは、1991年以降、がんや先天異常が明らかに増加していると報じられており、劣化ウランが原因とみられている。
劣化ウラン弾.pdf
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 「ウラン兵器なき世界をめざして」 

2008年発行 NO DU ヒロシマ・プロジェクト/ICBUW編

 

現在の戦争でも使用され続けている「劣化ウラン弾」。劣化ウラン弾とは何か。それが使用されたイラクでどのような被害が起こっているのか。劣化ウラン兵器の廃絶をめざす国際的な取り組みと展望を示した1冊を紹介します。